2007-11-12

花言葉

昔、くりまんじゅうの友人が『花言葉』で失敗をしました。
中学生の頃です。随分、昔の話です。
ある女の子が彼のことを好きでした。
年の瀬にそれとなく告白されたそうです。
まんざらでもない彼は、その年の年賀状、当然、彼女に書きました。
あけましておめでとう。今年も宜しくお願いします
ありふれた、ありきたりの文章。けれど、その左の端に小さな「薔薇」を描きました。

薔薇の花言葉」は愛、恋、美、幸福 ・・・女性が喜びそうな言葉が並んでいます。中学生の彼にとって、それは彼なりの精一杯の表現だったのかもしれません。

新学期が始まり、喜び勇んで学校へ行った彼に待ち受けていたものは・・・
彼を無視する彼女、そしてその彼女の友達たちの「冷たく」「蔑む」ような視線でした。
けれど、彼には事情がまったくわかりません。呆気にとられる彼、見るも無残な状態でした。

その理由をくりまんじゅうが知ったのは、それから数日してからでした。彼女の友達に彼女の怒っているその理由を聞かされたからです。

年賀状にはボールペンで描いた薔薇にマジックで色がつけられていたそうです。ただ、彼が間違ってしまったのは、描いた薔薇、その花の色でした。そう、その薔薇は「黄色」だったのです。

黄色い薔薇の花言葉。
それは「薄れゆく愛」なのだそうです。また、「嫉妬」や「友情」とも言われます。
更に言うなら、中輪の黄色いバラは「あなたには誠意がありません」となり、小輪の黄色いバラに至っては「笑って別れましょう」となるそうです。

小洒落たことを考えたつもりが、まさかのまさかの大失敗です。
まさに「あぁ、下手こいた!」の世界ですが、「でも、そんなの関係ねぇ」といかないところは辛いとこです。

けれど、同時にくりまんじゅうには「ピン!」と来るものがありました。
「誤解だ!あいつにそういう意図はない!」

実は12月の末、冬休みに入ってすぐの頃、その友達の家にくりまんじゅうは遊びに行ってたのですが、その時、彼の部屋に一冊のマンガ本が置いてありました。
水島新司の「野球狂の詩」という野球マンガでした。

ポイントはそのマンガの中にあった台詞でした。
『黄色い薔薇の花言葉「私はあなたにしている」・・・』
吹き出しには、こんな台詞が書かれていました。

実際のストーリーはもっと奥が深く、現役最長老のロートル投手『鉄五郎』と30数年前、身分違いということで引き離された初恋の人『加奈子』との物語として、『愛』が既に『友情』に近いものへと昇華した上での、「薔薇」が「黄色」である必然性があったのですが、中学生の彼にはそこまで分かるはずはなかったのです。(痛い!

実際にくりまんじゅうも当時「黄色いバラ」の花言葉は「私はあなたに恋している」だとその言葉通りに、そのマンガで受けとめてしまっておりました。
「愛」ではなく「恋」となっているところが本当はミソなのですが・・・

しかし、実に罪作りです水島新司

少年誌としてはテーマが深すぎます。小道具が紛らわしすぎます。
黄色い薔薇の花言葉を知った上の読者じゃないと「私はあなたに恋している」の真の意味が分からないじゃないですか。青い中学生にそれは酷というものです。

今なら、ネットですぐに調べられますが、それ以来、くりまんじゅうはずっと「花言葉」は近づかないようにしてました。怖いから・・・

花言葉には「いい意味」だけじゃないものもあります。色が違うだけでドツボにハマッてとっぴんしゃん!です。是非、お気をつけあれ > 諸君!

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彼を拉致した話は書きませんでした > 思い当たる人(笑)
 

4 件のコメント:

  1. ・・・・・すみません・・思い当たります。また私です。
    彼女は仲良しグループの一人だったんです。
    涙の意味を知った私達は、断るのだったらこんな回りくどい方法を使わないで、男らしく口で言え!!の勢いだったのでしょう。
    くりまんじゅうさんは、あえて書きませんでしたが・・・彼を拉致して・・・みんなで取り囲み・・・シメた?・・・ような・・・記憶が・・・。
    かわいそうに!ふんだりけったりです。悪いのは「水島新司」だったんですね~。
    30年経って明かされた真実!!すごいです。


    それにしても・・・またアタシかい!!!(笑)
    ど~ゆ~少女だったのでしょうか?
    くりまんじゅうさんのブログに時々登場させていただいているK代・・・。
    怖いです。次は何ですか?


    この事件には後日談があって、問題の黄色いバラは赤いバラに塗り替えられたのです。
    まさしく青春そのものです。校庭を走りぬけたくなりました。

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  2. >この事件には後日談があって、問題の黄色いバラは赤いバラに塗り替えられたのです。

    その顛末は知りませんでした。
    そうなんですか、取り合えずハッピーエンドになったんですね。
    なんだ、つまらん!(笑)

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  3. そうなんです。
    高校生になってから赤いバラに変わったみたいですよ。
    彼女から手紙が来て、そう書いてあった覚えがあります。
    その後の事は??ですけど。
    今度の同窓会に二人のどちらかが来たら、根堀り葉堀り聞いてみたいですね。
    ・・・30年も経って今なお私達の記憶に残っている出来事なのですから・・・。

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  4. じゃあ、バルも呼びましょう!!!!
    (あっ、言っちゃった!)
    証人喚問です。
    どこに住んでるか知ってますか?
    Uちゃん、知ってる?

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    ちなみにあ、これから、くりまんじゅうは「飲み会」です。(苦笑)
    60代の方々とお付き合いです。

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