2008-06-10

碓氷湖・めがね橋 その2

 碓氷湖・メガネ橋その1からの続きです。

 碓氷湖から旧R18を軽井沢方面へ1キロほど行くと右手に通称「めがね橋」が見えてきます。正式名称は『碓氷第三橋梁』、碓氷川源流に架かる煉瓦造りの 4 連アーチ橋で、碓氷峠の代表的な建造物です。

 建設は明治25年12月、設計はイギリス人技師のパウナル、古川晴一両技師。昭和38年に信越新線が建設され、アプト式鉄道が廃止されるまで使用されていました。

 それにしても、観光客が多いのにも驚きました。最近は中仙道(に限らず古道)を歩くのが流行なのか(NHKの影響?)リュックサックを背負った方が安中の旧道辺りを歩いている姿もよく見かけますが、「アプトの道遊歩道」は今、ちょっとしたブームという感じです。

 こんな大型の観光バスもやってきます。

 しかもナンバーを見てみると・・・なんと遠く「京都」からです。

 でも、マフラーが擦っちゃって・・・大仰してましたけど・・・(笑)
 しばらくして、如何にも「山歩いちゃうよ!」って格好をしたご年配の方々が、バスからぞろぞろ降りてきました。
 きっとここから横川の「碓氷峠鉄道文化むら」まで5キロ弱の距離を歩くのがツアーに組み込まれているのでしょう。

 見上げるとめがね橋の上にも沢山の人がいます。高くて気持ちよさそうです。
 では、くりまんじゅうも行ってみましょう!
 橋の下を潜り抜けてメガネ橋へ通じる階段へと進んでいいきます。

 それにしても近くで見ると改めてすごい建造物であることが分かります。
 レンガの使用数約200万個、それを寸分の狂いもなく美しく積み上げて作っているのです。いったいどんな足場が組まれ、どんな工法で積んでいったのか、120年ほど前にタイムトリップして見てみたいほどです。
 (地震の多い日本で現存していることも凄いですね。現在の建築基準法ではもちろん許可がおりません。なお、横川軽井沢間の碓氷トンネル全体のレンガ使用数は約1500万個と言われ、これは国内最高使用数のレンガ建造物(土木工事)だそうです)

 橋を潜り抜け、反対側から見上げるとこんな感じです。
 道の脇でその景色を写生している人がいらっしゃいました。

 とても知的で素敵な姿です。
 携帯電話のカメラ機能で「パシャパシャ」電子音を立てている方々の・・・(^^;(あっ、いえ、くりまんじゅうも同類なのでこれ以上言えません(^^;)

 緑の中をこんな階段が100段ほど続きます。しっかりと整備されていて急な傾斜でないので歩きやすいです。

 めがね橋頂上へ到着です。(ヤッホー!)

 正直に言えば、下から見上げたほうが高度感があります。橋ががっちりとしているからでしょうか、登ってしまうと安定感に支えられ、さほど高いところにいるという感じはしません。

 めがね橋は「アプトの道遊歩道」の西端でもあり、この先、軽井沢方面への6号隧道~熊ノ平は立入禁止になっています。

 トンネルの前に青いバリケードが置かれていて、その先6号隧道の中は真っ暗です。崩れかけたレンガがまた味わい深いです。

 ところどころレンガに書かれている日付のような文字。単なる落書きなのか、それとも意味のあるものなのか分かりませんが・・・めがね橋はユネスコの世界遺産への登録を目指し、2007年6月に暫定リスト入りをしたらしいですが、落書きがレンガの橋脚に彫り込まれるいたずらが多発しているそうで、関係者は、対応に苦慮しているらしいです。

 「落書き!やめましょう!」 (くりまんじゅうも声を大にして言います!)

 北側には長野新幹線開通により廃線になってしまった旧信越線の架橋が見えています。

 横川方面への第5隧道(トンネル)へと進みます。少し歩いて、振り返るとこんな感じです。

 トンネル内もすべてレンガが積まれています。

 写真では分かりにくいかもしれませんが、壁面は「イギリス積み」そして、天井面へのアーチは一般的な「長手積み」になっているのが興味深いものでした。

 トンネルの出口がまた美しいです。外の緑が地中を浸透してきた水に濡れたレンガの壁面にエメラルド色に輝いています。

 前からカップルが手をつないで歩いてくれば、それが逆光になって「絵」になちゃうんだけどなぁ・・・な~んて思ってカメラを構えましたが、世の中そんな甘いものではありません。(笑)来るのはツアー集団のおばちゃんたちばかりで「絵」にもなにもなりませんでした。(^^;

 同時に、待ってる暇もないので、そそくさとトンネルを出ることにしました。

 出口間際の朽ちたレンガの壁面がコンクリートで補強され、それが美しい模様を作り上げ、まるで芸術のようです。

 見る角度によって形も色も変わります。
 第5隧道を抜けるとすぐにまた第4隧道が現れます。

 直線位置にその先の第3隧道も見えています。

 レンガの目地・・・土ではないはずです。(当たり前!)
 なのに・・・しっかりそこに根付く・・・植物の生命力に驚かされます。

 第3隧道の先を「パシャ!」

 そして、ここで隧道散策は終了です。すぐそばの旧R18へ入り、車道沿いにめがね橋へ戻ることにしました。

 それにしても、くりまんじゅうが歩いているとたかだか数百メートルの距離で計3人の方に尋ねられてしまいました。
 「あのう、トンネルの中は明るいですか?」とか・・・
 「碓氷湖まであとどのくらいで行けますか?」とか・・・
 くりまんじゅうだって初めてなんです。詳しいことなど知らないんです。

 なのに・・・ 「トイレはどこにありますか?」って・・・

 だから、知らないんだってば~!!(笑)

 まったくの普段着で、カメラだけで、手荷物一つ持たずに歩いているくりまんはよほど「地元民オーラ」放っていたのでしょうか!(笑)

 新緑という季節は少し過ぎてしまいましたが、車道沿いもいい景色があります。


 またR18旧道沿いにはこんな看板が沢山掛かっています。実際、3回走れば一度くらいは野生動物に遭遇します。

 500メートルほど歩くとまためがね橋へ戻りました。

 ここもまた40分程度の散策でした。

 そろそろ帰らなくてはなりません。車に乗り込み、安中へと帰ることにします。

けれど、さらに番外編へと続きます・・・(^^;

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