2008-09-17

シロの旅立ちの日

 シロが旅立った日の午前中、野殿の山へ一人で行ってきました。
 猟犬なので、リードをもっての散歩では、物足りず、一年ほど前までは毎朝、ここに来ては、山へ解き放った…三百回、五百回、いや、千回以上来ているシロの庭のような場所です。

 道の向こうから走ってくる姿が見えるようでした。

 田んぼの脇を通り、山の中へと続くこの道を何度も何度も一緒に歩いたものです。
 この日は、とても暑い日でした。けれど、もうすっかり、秋の気配も漂っていました。


 夏場になると、「汚れるから入るなよ!」というのに、聞こえない振りしてシロが水浴びをした水路です。見る場所、見る場所が皆、思い出ばかりで困ります。

 これらの写真は「天国から見てもすぐに場所が分かるように」すぐに印刷してシロの傍に置いてあげました。

 午後2時に「すみれが丘聖園」に火葬の予約を入れて、家族で出向きました。弟家族を含め、七名でシロを送りました。

 お別れです。

 火葬には約一時間掛かると言われました。ロビーでしばらく待っていたのですが、気持ちが塞ぎ込むので、甥っ子とぶ~こと三人で隣にある公園へ行きました。

 青空の下…

 無邪気なほどに甥っ子は元気一杯に園内を走り回っていましたが、ぶ~こはやはり寂しそうでした。

 つい、半日前まで息をしていたのに、あっという間に小さくなってしまいました。


 すみれが丘を後にしてから、シロを連れてぶ~こと二人だけで、また「野殿」の山へ行ってきました。

 ここでこうした、あそこでああした…そういえば、あそこであんなこともあったなど…
 ぶ~こと思い出話に花を咲かせました。ぶ~こは涙は見せません。精一杯の作り笑顔でした。

 「シロ、走って来い!好きなだけ走って来い!」
 畦道に骨壷を置いて、シロを山に放ちました。

 元気よく、山へと駆けていく姿が滲んで見えました。

 きっと土でどろどろになるまで駆けたことでしょう。

 猟犬ですから、三度の飯より、山が大好きな犬でした。 四十九日を過ぎたら、ここに散骨をするつもりです。シロの父親もそうでした。きっと十二年ぶりに親子の再会が果たせるでしょう。ここに来ればチコとシロがいつもいます。

 丘を上がり、山の上で車を停めてしばらく景色を眺めました。

 コスモスが咲いてます。いつもより少し儚い花に感じました。

 けれど、不思議なものです。シロがなくなるまでの3日間、何故かぶ~この仕事が殆どお休みでした。そんな日は一年でもお正月くらいです。
 翌日からは、朝から夜までずっと予定が入ってました。まるでシロにはそんなことまで、分かったいたようです。

 翌日、突然、家に花束が届きました。ブログを見たというくりまんじゅうの同級生が「シロへ」と送ってくださいました。家族一同で感激し、また深く感謝いたしました。あがとうございます。

 すぐに飾らせていただきました。お気遣いを頂き、本当にありがとうございました。

 これは5年程前に、くりまんじゅうが余ったタイルを割って作ったモザイクです。
 こんなところにもシロは生きています。

 ネット上に公開するなど不謹慎、また不快に思う方もいらっしゃると思い、アップすべきかどうかかなり迷いましたが、骨になる前の最後の姿なのでよろしければ見てあげて下さい。

 まるで、寝ているようでした。写真集の中で寝ているシロと同じでした。

 また、沢山の温か言葉をありがとうございました。
 皆さんのお言葉をぶ~こと二人で読み、とても慰められました。本当にありがとうございます。

 いつまでもめそめそはしていられません。今週はシロの思い出話などが多くなってしまうかもしれませんが、来週辺りからは完全復帰いたしますね。(^^)

5 件のコメント:

  1. シロ…

    寝てるみたい…。

    いいお顔で旅立ったんですね…。

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  2. 本当に辛いお別れでしたね。
    私も愛犬を亡くしているので、その悲しみは痛いほどわかります。
    静かに時が過ぎるのを待つしかないんです。
    泣きたい時は泣いて、名前を呼びたい時は大声で呼んで・・・・。
    涙が乾かなくてもいいんです。
    立ち直れなくても当たり前です。

    本当に可愛くて、大切で、愛していたのだから。

    10年経った今でも、思い出せば涙が出て、もう一度会いたくて落ち込んでしまうけれど、
    この悲しみこそが、あの子がいてくれた「あかし」なのだと思うのです。

    シロちゃんのお顔・・見させていただきました。
    どんなにしあわせな毎日を送っていたか一目でわかります。
    本当に安らかなお顔ですね。

    シロちゃん、
    天国でウチの子に会ったら仲良くしてやってくださいね。
    ゴールデンレトリバーの女の子で、名前は「かれん」といいます。宜しくね!

    シロちゃん、
    くりまんじゅうさんとぶーこさんが、これからも仲良く元気で暮らせますように見守っていてくださいね。

    シロちゃんがブログの中で見せてくれた、しぐさや行動、毎回本当に心なごみ、とても楽しみでした。ありがとう・・・・・。

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  3. あれからも夜が来て朝が来て、また夜が来て朝が来て・・自分の中の時間は止まっているようでも、自分を取り巻く周りの時間は動いてる。

    不思議なものですよね。
    でも自分は生きている。これからもシロの分も一緒に生きていく。
    その分現実と向き合いながら強く生きていかなければならない。

    辛い言い方かもしれませんが、看取ってあげたこと・・それはある意味幸せだったのかもしれません。

    でも、頭では理解しても、気持ちでは受け入れられない。それは重々承知しているつもりです。
    時の経過が徐々に落ち着きは取り戻す手助けをしてくれるでしょう。
    その分時たまグッと気持ちが下降線をたどる時もあるかもしれませんが、やはり無理をしない範囲で自分なりに整理していかないといけないのでしょうね。

    ごめんなさい・・いろいろと私もフラッシュバックすることもあり、失礼なことを書いているかもしれません。
    ある意味私自身に向けて書いている面もあること、お許しください。

    シロの記憶、しっかり刻んでください。

    そして、くりまんじゅうさんとぶ~こさんが、少しずつでも元気になられること、心より願っております。

    ・・愛するシロのためにも・・

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  4. >てんさん

    本当に眠っているような安らかな顔をしていました。
    突然、パチっと眼を開いて、「皆揃って、どうしたの?あぁ、よく寝た!」と言い出したりしそうでした。

    >K代さん

     わざわざ、花束を送っていただきまして、ありがとうございました。
    K代さんの優しさが身にしみました。お気遣いを頂き、本当に家族一同、感謝、感激いたしましました。
    10年前に亡くなったゴールデンは「かれん」という名前だったのですか…
    愛犬との別れは寂しいものですよね。

    父親が若い頃から猟をしていたので、くりまんじゅうの家では、くりまんじゅうが生まれる前から…もう50年くらい犬を飼っていて…その間、別れた数は10回以上だと思いますが、何故かシロだけは特別な思いがありました。
    父親も「これが自分にとって最後の犬だから…」と50年間関わってきた多くの犬たちのことも重ねて思い出すのか、泣き崩れていました。
    皆、それぞれ、様々な思いがあるのですね。

    本当にありがとうございました。

    >37SU さん

    励ましの言葉をありがとうございます。
    多くの方々がそうであるように37SUさんも色々な経験をされ、様々な思いがあることをご推察いたします。

    ぶ~こは、シロの嘔吐物を捨てらないといって、外のごみ箱の中においていましたが、とりあえず、それは捨てたそうです。(^^;
    次は部屋の掃除かもしれません。シロの毛がなくなっちゃうからと言って、掃除大好き人間のぶ~こが愛機「ダイソンくん」を引っ張り出してきません。(^^;
    けれど、これも2.3日中には…ガーガーと爆音立ててくりまんじゅうの安眠をさまたげるでしょう。
    一つ、一つ、進んでいきたいと思います。
    今後とも温かく見守ってください。宜しくお願い致します。

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  5. シロちゃんの安らかに眠る姿・・・
    涙が溢れました。

    シロちゃん、くりまんじゅうさん自己紹介の写真の変装は素敵よ!

    くりまんじゅうパパ、ぶ~こママに愛情たっぷりもらえてよかったね!

    パパとママを天国で見守ってね!!!

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