2010-09-26

はんどん

 昨晩(9/22)もお祭り作業の後、いつものように公民館で皆さんと安い発泡酒で軽く一杯。^^;
 外は久しぶりに雨、しかも音立てるほどの、かなりの本降りでした。

 「なんか、雨、このまま土曜日くらいまで降るらしいですよ」
 「土曜って言えば、小学校の運動会じゃない。雨降ったらどうするの?」
 「日曜日に順延じゃない」
 「じゃあ、日曜日も雨だったら…?」
 「翌週かな。それとも月曜日かな。もうそんな小さい子供いないので、分からん…」
 「でも、昔から運動会って日曜日にやってましたっけ?なんか、平日だった記憶があるんだけど…」
 「いや、昔っから、日曜か祭日だったでしょ!」
 「そうだったけかなぁ…」

 な~んてたわいもない会話がほろ酔い加減のオッサンたち数人で行われていました。
 そこへ茨城出身のカリスマ美容師が…(笑)

(ちなみに発言と写真はまったくリンクしていません…)

 「我々の若い頃は土曜日も休みじゃなくて『ハンドン』だったからねぇ…」とご発言。
 「そういや、そうだ。3時間授業。土曜日は午前中だけ学校行った。(笑)」
 「ゆとり教育なんて始まる遠い昔!」
 「しっかし、茨城も『はんどん』っていうんすか?」
 「言うっしょ!『はんどん』は日本共通語でっしょ!」
 「ははは、群馬弁かと思っていた(笑)」(他のネイティブな群馬県民のオッサンのご意見)
 「でも、最近、『ハンドン』って言葉、聞かなくなったけど、でもそもそも『ハンドン』ってなんだぁ?」
 「半分休みってことでしょう。」
 「意味はそうだけど、『ドン』ってなによ?まぁ、『ハン』は「半分のハン」だろうけど…」

 「ドンかぁ…?」
 「ドンねぇ…」
 「ドン…」

 その疑問に一塊になっていた無学のオッサンたち(もちろん、くりまんじゅうを含む)「うーん」と唸って頭傾げてしまいました。

 「いやぁ、『どん』なに考えてもワカンないすね~」
 「つまんぇ~~~!!!!」

 すると一人の大手上場企業に勤めるオッサン(とは言え、その場では一番若い中年オヤジ)が「ドンブリじゃあないっすか?」とご発言…
 「ドンブリってカツ丼、牛丼のドンブリ?」
 「そうっす。ドンなんて他に日本語思いつきませんし…」
 「なんか、説得力ねぇなぁ…(笑)」
 オッサンたち、雁首揃えて悩みます。

 「ケイちゃんに訊いてみましょうか?!」
 ケイちゃんとはこの日、公民館にいた最長老(とは言っても還暦前だけど^^;)の酒癖悪い語りだすと熱いオッサン。(笑)
 少し離れたて場所で別グループで呑んでいました。

 「やめとけ!やめとけ!呑んでる時、ケイちゃんに訊いても、それこそ知ったかぶって、いい加減なこというから…」(笑)
 「言えてる…」(笑)
 「じゃあ、インターネット調べてみたら?」
 一人のオッサンがそう言ってお祭り作業で公民館の傍らに置いてあるPCを指差しました。
 「ダメだよ。あれ、ネットにつながっていないから…」
 「なんだぁ…今どき、そんなのあるんか!」
 「っていうより、公民館に電話回線引いてないし…」
 「じゃあ、ダメもとで、とりあえず、訊いてみれば最長老の酔っ払いの物知りに(笑)」

 ということで、「ねぇ、ケイちゃん!『はんどん』の『どん』って何か知ってる?」と呼びかけるように大きな声を放ちました。
 「ん?」
 突然、呼びかけられ不意に質問されたケイちゃん、ポカンとした顔してこちらを向きました。
 「だからさ、土曜日とか『はんどん』っていうじゃない。その『はんどん』の『どん』って何?ケイちゃん、知ってる?」

 するとケイちゃん、手にしていたビールをグッと飲み干し、大きく頷くと…口を開きました。
 皆さん、その答えを期待します。

 「ん、わかんな~い!」

 一同、ガック~ン!(笑)

 すると、そちらのグループにいた一人が「ドンブリだよ。そう聞いたことがあるよ!」と胸を張って躊躇いなくご発言。

 「なんで、ドンブリなのよ?」
 「昔っから、職人は一日しっかり働いたら丼飯が食える。でも、半分しか働かない日は丼飯半分でいいや!って親方に言われて、だから半分休みは『半ドン』って言われるようになったって話、聞いたことあるよ!」

 その話に一同「おぉぉぉ!!!!!」と感嘆の声と共に公民館にパチパチパチと拍手が鳴り響きました!

 「しかし、オメェ、高校行ってねぇのに博学だなぁ!」
 「行ってねぇんじゃねぇよ!行ったんだけど、「もう来なくていい」って言われたんだよ。しかも2校で!」
 「だはははは…」(一同爆笑)
 -上の3行だけは真実に基いたフィクションです^^;-

 そうかぁ…『はんどん』って『半分丼(どんぶり)』だったのか…
 なるほどねぇ~
 酔っ払いのオッサンたち一同は、某くんの博学に感心するとともに「なるほど、なるほど」と頷いて、その話題がこれにて終息しようとしているその時でした。

 携帯電話をパチパチといじっていた一人のシラフのご婦人が「携帯電話の辞書見たら、半ドンって「半分休み」ってあって、その下に「どんたく」ってあるよ。」と…

 ど、どんたく?

 「どんたく…ってあの博多どんたくの「どんたく」?」
 「多分?」
 「辞書に書いてあるってことは「どんたく」がキーワードだろうけど、そもそも『どんたく』ってなんだ?」
 「知らん」
 「分からん」
 「考えたこともない」

 あらたなる不明な言葉『どんたく』!
 こうして酔っ払いのオッサンたちの謎はさらに深まっていったのです。

 「じゃあ、今度は『どんたく』を調べてみて?」
 携帯電話を探るご婦人。(って、まぁひまわりさんなんだけど…(笑))

 「どんたく…意味は「日曜日、休みの日」だって…」
 「へ?」
 「なんじゃ?」
 「わけわからん?」
 「でも、その下にzondag(オランダ)ってある…」

 そのご発言に携帯電話を受け取って見せてもらいました。
 そして、思わず手を叩きます。

 な~るほど~!!!!!!

 ようやく酔っ払いのオッサンたちの疑問、ここに氷解です。

 詳しく裏を取ったわけではありませんが、多分、長崎辺りに伝えられたオランダ語の「休日」を意味する「zondag」(分からんけど、「ぞんだーぐ」とか発音するのかな?)が『半ドン』の語源だったわけです。半分のゾンダーグ。
 そして、博多どんたくはまさに「博多の休日」だぁ!!!!!

 あれ、丼飯半分説は?(^^;
 いつの間にか某くん、無口になってました。^^;

 「なるほどねぇ、ようするにカステラとかイクラとかと一緒かぁ!!!」(by くりまんじゅう)
 するとケイちゃんがポツリ…
 「へっ?イクラって日本語じゃないの?」

 日本語じゃありません。元はロシア語のはずです。
 しかし、なるほどねぇ、『どんたく』がオランダ語でその意味が『休日』で、それに『半』付けて『半丼』じゃなくて『半ドン』だなんて、この歳になるまでまったく知りませんでした。^^;
 要するにまま『半ズボン』なわけですね。(笑)

 でも、これって常識ですか?
 その時、公民館に12,3名いたと思うけど誰一人知りませんでした。無学な安中市民。(笑)

 でも、『半分どんぶり』だって憶えなくてよかったです。(笑)

 ちなみに、瓦、金平糖、しゃぼん、合羽、かるた、たばこなんてのもそうですね。^^;

 写真はこの日の夜のものじゃないのですが、テキストだけじゃあなんですし、でも、まったく撮ってもいないので蔵出しです。^^;

 < Nikon D700 + AiAF Nikoor 85mm F1.8D >

 とりあえずここまで書いて、先ほどちょっとネットを探ってみました。

 「半ドン」
 語源は主に3説あるそうです。

 一つ目は、江戸時代末期、長崎県出島よりオランダ語で日曜日または休日を意味するzondagという言葉が伝わり、訛ってドンタクになり、半分のドンタクなので「半ドン」と呼ばれるようになった。この「ドンタク」の語の名残が、福岡市で行われる祭り「博多どんたく」である。 これが上記の説ですね。

 続いて二つ目。
 明治時代より太平洋戦争中にかけ、時報に午砲(空砲)を撃つ地域があり(東京丸の内等、主要都市には午砲台が設置されていた)、正午の大砲の「ドン」という音より一日の半分が休みなので「半ドン」と呼ばれるようになった。 なるほど、こういうのもあるのか!

 そして、三つ目が、明治時代において半分休みの土曜日と言う意味で「半土」と言う言葉が生まれ、それが徐々に「半ドン」と言われるようになった。

 あれ?『半分どんぶり』説は?(笑)

 しかし、これ以外にも最近の新説では故歴史研究家杉浦日向子さんの説によると語源は長崎で、英語のDon't workであると、以前NHKの番組の中で説明していたことがあるそうです。
 江戸時代末期にイギリス人(スコットランドを含む)商人が多く長崎で活躍していた事と、半日休暇が英語圏イギリスの工場法1850年改正により立法化され、そのご日本に導入されたことを考えるとこの説は非常に有力だと考えられているそうです。

 どんたくは知っていてもここまで知っている方はそういらっしゃらないでしょうね。^^;
 ということで、お祭りはとってもお勉強になるのです。^^)v

4 件のコメント:

  1. オリバーママ2010年9月26日 8:11

    おはようございます。

    土曜日の“はんどん”…
    私が現職に就いた頃は第2,4土曜日のみ休日で
    そのほかは半ドンでした。
    しかし,週に40時間労働までという縛りから
    その分の休み(週休?代休?)は夏休みや冬休み,春休みにまとめ取りをしたものです。
    良く“生徒と一緒に夏休みなんていいわね~!”なんて皮肉っぽく言われたものです^^;
    まぁ,結局部活をすることになるので,1日あたり700円ほどの手当てで“休日出勤”する羽目になるのですが…

    堂々と(?)休める平日が特別休暇以外にない今は
    あの頃はよかったな~なんて思います。
    授業時間ももちろん今以上にあったので,さまざまな学校行事もできましたから…
    今は授業時間確保が一番の命題です。
    以前は始業式や終業式,終了式の日も半ドンでしたよね~
    今は修了式以外は授業しっかりやってます。
    もちろん給食も食べてます!
    子供たちは『通信表みせるのがちょっとでも遅い方がいい!』と喜んでいますが^^;

    そうそう,ぐんまちゃんをあかりがなぜ知っていたのか。

    茨城には子育て支援事業なるものがあり
    “いばらきKIDSクラブカード”を18歳未満の子を扶養する者および妊娠中の女性に貸与しています。
    これは,この事業に賛同する店舗や施設で様々な特典が受けられるお得なカード。
    これは茨城だけではなく様々な県にあり,群馬県は“ぐ~ちょきパスポート”があります。
    茨城は群馬と子育て支援事業の提携をしているので,
    茨城県民も申請さえすれば“ぐ~ちょきパスポート”を入手できる訳で…
    オリバーママ,群馬へ行ったとき使おうとパスポートを申請しました。
    それに書かれていたのが『ぐんまちゃんファミリー』!!!

    …ぐんまちゃん,嫁と3人の子供がいます。

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  2. おはようございます。>オリバーママさん

    若い頃はくりまんじゅうも学校の先生が羨ましかったです。(笑)
    なんだか一年中休みだなぁ~とか思ってました。^^;
    でも、現実は厳しいんですね。当たり前か!
    くりまんじゅうなど未だかつて『週休二日』を経験したことなし…
    まぁ、「っていうか、あんた、一年中休みジャンか!」とも言われますが…^^;

    あっ、「終了式」(修了式)って何でしょうか?
    初めて聞く言葉です。
    言葉のイメージ的には学年が終わる3学期が終わる時の式の気もしますが…卒業式とは違いますよね?

    “ぐ~ちょきパスポート”
    しらねぇ~(笑)
    そんなものがあるなんて、まったく知りませんでした。
    http://kodomo.pref.gunma.jp/gcp/gcp.htm
    調べてみたら、安中市でも129店舗も利用できるなんて…(驚)
    くりまんじゅうも「欲しい!」と一瞬思いましたが、あっ、これ「子育て支援カード」でくりまんじゅうは貰えませんね。^^;

    >…ぐんまちゃん,嫁と3人の子供がいます。
    これもまったく知りませんでした。^^;
    http://kodomo.pref.gunma.jp/gcp/img/card1017.png
    これですね。
    でも、「ぐんまちゃん」って昔は「ゆうまちゃん」って名前じゃなかったかなぁ…
    赤城国体かなにかの時に生まれたキャラクターだったような記憶があります。(定かじゃないけど…^^;)

    でも、「ぐんまちゃんをあかりがなぜ知っていたのか」はバッチリ分かって、これでくりまんじゅう共々37suさんもぐっすりお休みできるでしょう。(笑)

    返信削除
  3. オリバーママ2010年9月26日 17:51

    終了式→修了式が正解です!
    変換ミスでした^^;
    これはご察しの通り,学年の最終授業日に行う式です。

    学校には法律(教育基本法や学校教育法など)で様々な日付に関する決まりごとがあります。

    たとえば2学期がいつから始まるかご存知ですか?
    実は8月1日からが2学期なんです。
    あと良く知られているのが,4月1日生まれは法律上“早生まれ”。
    4月2日生まれから翌年の4月1日生まれの子で学年が作られています。
    あと変わったところでは,5月1日現在の児童生徒数で教員の定数が決まることでしょうか。
    たとえば,5月1日前(4月1日~30日)に転出があり,41人だった学年(2クラス)が40人になってしまうと
    2クラスを1クラスに編成(?)しなおし,教員が1人削減されます。
    学期の途中なのに~!って感じですが仕方がありません。
    この逆の現象は実際にあったそうで,
    40人で1クラスだった学年に4月の末に突然の転入があり,
    5月からクラス編成して2年1組,2年2組とし,常勤講師を一人追加配置。
    こういうハプニングは事務手続きは大変ですが,生徒の立場ではありがたいですかね…
    狭い教室に40人ギュウギュウよりは20,21人で広々と学習した方がいいに決まってます。

    とまぁ,変なことが多い教育界。
    でも,結構面白いですよ!

    あ,そういえば,オリバーパパに北九州で鳥めしと言えば?と聞いたら
    『鳥めしじゃなくて,かしわめし!』と即答でした^^
    アカリもシュウカも,どっちも食べてみた~い!と絶叫してます。
    先日の鳥めしの写真を見ながら
    「食べるなら竹だな!」と2人で顔突き合わせていました(爆)

    返信削除
  4. オリバーママさん、おはようございます。

    2学期が8月1日というのはまったく知りませんでした。
    そうか、4月1日から1年の3分の1で4ヶ月で8月1日。
    うーん、でも、3学期は12月1日ではないんですよね。

    >4月2日生まれから翌年の4月1日生まれの子で学年が作られています。
    これ、昔、ずっと不思議に思っていました。
    同級生にもいたし、元ジャイアンツの桑田もそうだった。(笑)
    「なんで区切りが3月31日じゃなくて、4月1日なのよ?変?」って…

    で、その理由を知ったのは今から17,8年くらい前…だったでしょうか。
    当時、PCのソフト関係の仕事をしていて、ある役所勤めのユーザーさんから「年齢関数」が使えなくて困る。というお話を伺って、それを調べてみてから…
    ようするに年齢を決める「満年齢法」によると年齢は誕生日の前日に一年が満ちて1歳加算されるので、4月1日生まれの人は「3月31日」に満6歳になっているので、4月1日生まれの人は小学校へ入るってことでした。
    その時のあるユーザーさんってのは、たしか役所で選挙関係の仕事をしていて、20歳以上の有権者を割り出す仕事をしていたような記憶が残っています。

    1クラス40人制に変更っていうのは、昔、聞いた気がします。(汗)
    でも、それが5月1日の時点で切り替わるっていうのは初耳でした。
    くりまんじゅうが学校言っていた頃は1クラス42,3名いたし…多いクラスは50人近かった…(汗)
    1クラス40人制っていつごろから決まった制度なんでしょう…
    しかし、いきなりクラスメートが半分になるっていうのも、ドラスチックですね。

    >先日の鳥めしの写真を見ながら「食べるなら竹だな!」と2人で顔突き合わせていました(爆)

    でも、現物見たらシュ~ちゃんは「松」へ走りそう。(笑)

    返信削除

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