2011-04-13

オリバーシスターズ IN ぐんま NO8

オリバーシスターズ IN ぐんま NO7からの続きです…)

 麓からの山坂道を登りつめ、湯ノ丸高原スキー場へ到着です。


 ここ湯ノ丸高原スキー場は、スキー場大国長野県の中では比較的こじんまりとしたファミリーチックなスキー場ですが、そのキャッチフレーズは「首都圏に一番近いパウダースノーのスキーリゾート」(らしいです。くりまんじゅうは始めて聞きました。^^;)


 気候的には日本海岸気候と太平洋岸気候の分水嶺。
 内陸の降雪限界点に近い為、降雪量はさほど多くはないのですが、なんと言っても標高が高い。
 ゲレンデベースで1700mオーバー。そしてゲレンデトップでは2000m近くになるので、その雪質は県内でも屈指のスキー場です。
 しかし、標高が高いということはそのまま、当然『寒い』にも繋がります。(隣のアサマ2000も凄いけど^^;)
 厳冬期のこのスキー場の気温は軽くマイナス10度アンダー。(笑)
 運が悪ければマイナス20度近い日もあります。

 とはいえ、3月も最終盤の29日。
 シスターズたち、雪山に来るには明らかに軽装でしたが、この日は風もなかったので「まぁ、ちょっと遊ぶ程度なら大丈夫か」と・・・^^;


 車を駐車場に停めて徒歩5mですぐにゲレンデに入り込みました。


 しかし、しゅ~ちゃん、なぜそこに転んでいるのか意味が分かりません。
 とにかくシスターズのテンション、アゲアゲです。(笑)

 せっかくスキー場に来るのなら、ホームセンターでソリでも買ってくればよかったと思ったのですが、レストハウスの入口に壊れたソリが放置されていたので、それをちょっと借用。^^;


 「ヤッホー!!!!」と大声上げながら、しゅ~ちゃんが滑っていきます。




 続いてあ~ちゃんの番です。
 でも、何故かあ~ちゃんが滑ると真っ直ぐに進まず斜めに行く。
 何故なのでしょう。(笑)


 その後、別の(林の中に廃棄されてた^^;)壊れたソリを見つけ出し、大ぶ~ことミニぶ~こが並んで滑っていました。
 あっ、くりまんじゅうも一本だけ滑らせて貰いました。ハイ!
 ソリにのるなんてうん十年ぶりでした。^^;


 ソリで滑るのはいいのですが、戻ってくるのが大変なんですよね。
 往きは歓声が上がりますが、帰りはつい寡黙なりがちです。^^;


 ちなみに場所は第二ゲレンデ。
 西の空は曇っていますが、東の空は青空です。しかし、お客さんは殆どいません。^^;


 ソリ遊びの後は、雪だるま・・・じゃなくてカマクラ作りだそうです。
 しかし、道具一つなく、手作業では無理です。いや無謀って言ってもいいくらいです。
 けれどあ~ちゃん、一人で黙々と作業を続けておりました。結果はいいませんが^^;


 リフト小屋の屋根から落ちてきたやつでしょうか?出所はよく分かりませんが、しゅ~ちゃんはどこからか見つけてきたツララを美味しそうに食しておりました。(笑)


 手袋代わりのバスタオルを大事そうに抱えるしゅ~ちゃん。^^;


 何が入っているのかと思ったら、ツララだそうです。(笑)
 「これだよ!」とここでそれを見せてくれました。
 で、そのツララで何をするのかと思っていたら・・・駐車場へ行き・・・


 「はい、チャップ、舐めてごらん!」だそうです。
 すると・・・


 しかし、チャップも乗りのいいヤツです。(笑)

 実はチャップ、最初、どんなに下ろそうとしても何故か車を降りませんでした。
 雪が怖いのか、はたまた冷たいのがイヤなのか、その理由はまったくもって分かりませんが、「オイラ、下りないもんね!」とばかりにシートに伏せてしまい、いくらリードを引っ張っても、さらにはクッキーで誘っても、「ヤダ!絶対に行かんもんね!」のストライキだったのです。


 なので「じゃあ、いいや、オマエは車にいろ!」と置いておいたのですが、再び、しゅ~ちゃんが「チャップ行こう!面白いから!」と誘うので、嫌がるチャップを今度は強制退車。(笑)
 強引に抱き上げて雪上へドカン!と・・・


 で、一旦、雪の上に上がったらもうこれです。
 シスターズ以上にテンションアゲアゲになり、狂ったように走り回っていました。
 しかし、よう分からんヤッチャ!


 20mのロングリードなのでチャップは自由自在。
 でも、時々滑っていくスキーヤーやスノボの方に邪魔にならないように注意だけはしてました。


 しかし、こう見るとチャップの姿は「はっけよい、のこった!」って感じですね。
 まさに黒毛和牛犬です。^^;


 ボールにもフリスビーなどにも一切関心を示さないチャップなのですが、何故か丸めた手袋には異様な関心を示して取りに行きました。
 咥えているのが、それまであ~ちゃんのしていた青い軍手です。


 「チャップ、手袋返して!」というとポン!とその場に放します。
 でも、それをあ~ちゃんが取ろうとすると・・・


 はい、ワンタイミング遅かった瞬間ですが、チャップにプッシュされよろけるあ~ちゃん。
 左足の位置、重心、はい、明らかにバランスを失っています。
 当然、結果はこれ!(笑)


 起き上がって深雪方面に向かったあ~ちゃん、雪に足を取られて…再び転倒!


 なんだかよく分からない格好です。(汗)


 しかし、そのあ~ちゃんをチャップが追いかけていき、膝程度まである雪の中、どうにか起き上がったところを再度激しくプッシュ!




 そして、悲劇が起きてしまいました。^^;


 写真でもお分かりのように右足、靴を履いていません。
 靴が脱げて、しかも膝下30センチ弱の深雪の中に埋もれてしまったのです。
 しかも悪いことにあ~ちゃんの転倒跡とチャップの走り回った跡で長さ3メートル幅1メートルほどの雪面がグシャグシャであ~ちゃんの埋まっていたであろう足の位置が特定できないのです。

 群馬にやってくる前の日にパパに買ってもらったオニューのスニーカー!
 それから、チャップを隔離して必死の探索作業が始まったのですが、結論から言うと残念ながら見つかりませんでした。
 というよりも、あ~ちゃんもしゅ~ちゃんも素手。
 さらにあ~ちゃんは片足濡れた靴下のままで、しゅ~ちゃんのズボンは七分丈で素肌が出ています。
 絶対に探す!というあ~ちゃんとしゅ~ちゃんでしたが、これ以上は凍傷の恐れもあり、危険です。
 泣きながら尚も必死に雪を掘り続けるあ~ちゃんでしたが、「靴は新しいのを買ってあげるから、もうやめなさい!」と強引にやめさせました。
 すると「おじちゃん、ちょっと一緒に来て!」としゅ~ちゃんが、裾を引っ張りどこかへ連れて行こうとします。
 「どこに行くの?」と訊くと「いいから、いいから、来て!」というしゅ~ちゃん。
 10メートルほど歩いてもう一度「どこに行くの?」と尋ねると「ソリとってこよう!あの壊れたソリを使って掘ればあ~ちゃんの靴見つかるかもしれないから・・・」と・・・

 考えに考えたしゅ~ちゃんの知恵だったのでしょう。
 けれど、レストハウスは100m以上も先。
 しかもところどころ割れたソリでスコップの役目は果たせません。
 その間にもぶ~こが「あ~ちゃん、もうやめよう!手が凍傷になっちゃうから!」と尚も雪の中に手を入れているあ~ちゃんを静止しています。
 なので、ちょっと辛かったですが、「もうやめなさい!」とちょっと強引に探索終了命令を出しました。

 その瞬間でした。
 それまで元気だったしゅ~ちゃんがその場で突然、大声を上げて泣き始めました。
 「どうしたの?」と訊くと「手も足も冷たくて動かせない」と・・・
 すぐにしゅ~ちゃんの手を握ってみると、既にかじかむほどに冷たくなっている自分の手でもしゅ~ちゃんの手は比べ物にならないくらいに冷たく感じるのです。
 
 「ぶ~こ!撤収、大至急、車に戻るぞ!」

 大泣きしているしゅ~ちゃんに「歩ける?」と訊きましたが「足が痛くて動かない!」と震えています。
 なので、その場でしゅ~ちゃんをおぶり、首に回させた手をシャツの襟元から胸の中へと入れさせてとにかく駐車場へと急ぎました。

 車に戻ってすぐに二人の靴下を脱がせ乾いたタオルで拭き、とにかく近くの自販機へ行って温かい飲料を大量に買い、それですぐに手足を温めました。
 幸い凍傷というような状態にはなっていませんでしたが、二人とも手足が真っ赤か!
 実際、そのまま続けていたら危険でした。

 下山する車の中、しゅ~ちゃんは睡眠。あ~ちゃんはずっと俯いたままでした。
 高速に乗る前の佐久市のロードサイドの大型シューズ店で、ぶ~こが「新しい靴を買ってあげるからって言って、探すのを強引にやめさせたけど、よかったのかな?」と言うので「可哀想だったけど、あの状況では仕方ないよ!」と告げました。
 「そうだよね。仕方がないよね・・・」

 でも、二人とも「パパに新しく買ってもらった靴をなくしちゃいけない!」って強い思いがあったんですよね。
 だから、限界まで頑張った。動けなくなるまで頑張った。
 二人の優しい気持ちは痛いほどに分かりました。

 だから、雪解けに探しに行く予定です。
 あ~ちゃん、しゅ~ちゃん、待ってろよ。おじちゃん、絶対探してくるからな!^^)v

 昨年の夏の「蜂事件」に続いて、そんな二人にはちょっと辛い群馬での出来事でした。

 < Nikon D700 + AF-S Nikkor VR28-300mm F3.5-5.6G >

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