2011-07-29

ショータとお出掛け アンドレ・ケルテス

 7月17日。日曜日。
 軽井沢メルシャン美術館に「アンドレ・ケルテス写真展」を見に行って来ました。

 そう、前回、『FUNKY★DOG』隊長に「安中のアンドレケルテス」とか煽てられて、ならば、ちょっくら見に行って来るかとそそくさと出かけていったのはいいけれど「休館日」でガックシだったあの時のリベンジです。
 http://yume-no-nakade.blogspot.com/2011/07/blog-post.html

 春から開催されていた「ケルテス写真展」はこの日がちょうど最終日でした。

 前日、307CCが納車されたこと、そして高校野球をやっている甥っ子が夏の大会で敗戦して、土・日・月とこの夏最初で最後の三連休ということで「どっか連れて行って!」というクエストもあり、「じゃあ、ドライブがてら夏の信州軽く廻ってくるか!」となったわけです。
 ところが、出掛け間際にある店舗の店員よりTEL有り。
 『すみません。お腹が痛くて出勤出来そうもないんです・・・』

 ガチョーン!

 ということで、ぶ~こはピンチヒッターで急遽、出勤となり、くりまんじゅうと甥っ子だけの旅路と相成りました。
 しかし、この春、高校生になった甥(ぶ~この実弟の末っ子)。
 久しぶりに会ったら、いやっ、デカくなってました。(笑)
 この頃はまだ小学生だったのに…背丈はまだぶ~こより小さいくらいだったのに、今じゃ178センチのくりまんじゅうよりでかくなってるじゃないですか。^^;
 しかし、まったくもって月日が経つのが、そして、子供が成長するってのは本当に早いものですね。
 うーん、オリバーシスターズもすぐに大きくなっちゃうんだろうなぁ。。。
 オジサンが遊んでもらえるのもあと僅かですね。(悲)

 あと、この時期の男の子って喋らないんですね。特に自分から何かを言うなんてことはまったくない。
 でも、車内でまったく無言ってのもなんなので、色々と質問なんぞもしてみましたが、返ってくる言葉は必要にして最低限なもの。
 けど、不機嫌なのかと思うと顔はいつもニコニコしている。
 まっ、性格や個人差なんてのも当然あるのかもしれませんが、そういうお年頃なんでしょう。自分はどうだったかと思い出そうとしましたが・・・すみません、昔過ぎて忘れました!(汗)
 あと、物心つく前に父親を亡くしているので大人の男との付き合い方が分からないというのも少しはあるかもしれませんけど・・・

 「やっぱりAKBとか好きなのか?」とか訊いてみたりして「それほどじゃない!」って答えに対して、「そっか。でも、俺はやっぱり大島優子だな!」と最近ようやく覚えた名前を出してみたりすると「うーん、大島もいいけど、やっぱりオレは前田敦子かな!」と正直な答えが返ってきたりして、いや、それはもう、オジサン、必死でした。(笑)

 さて、「日常を芸術に変える瞬間(とき)」と銘打たれた「アンドレ・ケルテス」写真展ですが、そのお写真群を拝見して、なるほど、さすがに後世に名を残す写真家のものだと感服いたしました。
 おこがましくて「安中のケルテス」の名前、即座に返上いたしました。(汗)

 そこで見て感じたケルテスの写真の特徴を上げるなら、一つ目が独特な「幾何学的な構図」、そして二つ目が「俯瞰」、最後三つ目が「光と影」ではないかと思いました。(実際のケルテスさんのお写真はググってみてネ!
 特に構図が抜群に美しいです。
 言い換えれば、構図が美しいのでありふれた日常を「芸術」に変えるのだと思います。
 もっと言えば、日常空間を舞台にして、そこに明確な演出が加えられているのではないかと思うくらいに絶妙な被写体配置がなされています。
 まるで映画の世界のように、絵画の世界のようにそこにあって欲しいものがそこにあり、あって欲しくないものはそこにないのです。しかも、抒情的に静謐な雰囲気を湛えながら…
 うーん、アンドレ・ケルテス、恐るべし!です。

 しかし、この構図ってやつはその人の持っている感覚の世界なので、ある意味一番難しい。(まぁ、広義にはボケや色使いなんてのも構図なんでしょうけど・・・)
 勿論、これまでに築き上げられてきた構図の「定石」や「法則」なんてのもあるので、それに則れば誰が撮ってもある程度「綺麗な写真ですね」ってな写真は撮れるようになります。
 でも、そこから先がまさに芸術。くりまんじゅうなんかが、頭抱えちゃう領域です。(汗)
 どこかで見たことあるような写真じゃなくて、定石を感じさせないオリジナルな新しい表現。それでいて微動だにせず微塵の破綻も感じさせないお写真。

 きっと「定石」や「法則」は基礎なんでしょうね。けして表には出てこないけれど、けれどがっちりと下支えしている。

 『テクニックは写真においては最小限必要なものに過ぎない。テクニックを身に付けたところから一歩が始まるのだ。思うままに自分を表現するためには完璧なテクニックを身に付けなければならないが、いったんそうなってしまえばもうテクニックのことなど忘れていい。(アンドレ・ケルテス)』

 前回も書きましたが、ツイッター系サイトに書かれていたこんなお言葉の意味がすごく分かったような気がします。


 印象的に積極的に陰を活かした写真を撮るということに関してもとてもお勉強になりました。
 いくら光だけを直接的に撮ろうとしても、それだけでは写った写真にその光は感じません。
 けれど、強い光には強い陰が生じ、その陰を撮ることにより、その強い光は感じられるわけです。
 まさに、影はその光以上に真実を訴えてくる気がします。

 はい、そんなことを気付かされたわけです。^^


 生涯、初めて見る『写真展』なるもの。
 高校生一年生の甥にはつまらないかな?とも思っていましたが、特に飽きる様子もなく一点一点の写真を眺めておりました。(偉いぞ!オマエこそ、富岡のケルテスになれ!(笑))

 お昼は美術館に併設されているイタリアンレストランで頂きました。
 正式な店名は「ピッツェリア ラ・ロカンダ・デル・ピットーレ軽井沢」というそうですが、絶対に憶えられる自信はありません。勿論、公式HPからコピペいたしました。(汗)
 ついでに書けば、その意味は"ぴざ屋 絵描きの宿"だそうです。これもHPから頂いたお話です。


 さて、こちらのお店、湯沢の岩原に本店がある名前の通ったイタリアンですが、甥はメニューに書かれた値段を見てビビってしまい(内心、くりまんじゅうも一緒だけど(笑))、一番安いの必死に探して「オレ、これでイ!」と…ミートソーススパゲティを!(笑)
 シルクロード(富岡本店)に慣れた身からすると「アンビリバボ!」のご様子でした。


 ついでに少し辛いピザを頼んだら「オレ、辛いのマジヨエ!」と言います。
 「なんだ、辛いのダメなのか!まだ、お子ちゃまだな!」とからかうと笑いながら汗掻き掻き頑張って頬張ってました。


 上の写真はくりまんじゅうの頼んだ「ボンゴレ」スパ!
 テラスで屋根が緑のシートだったもので強烈に色被り。
 でも、食べ物に緑のシート(光)ってのはどんなもんでしょネェ!まったく美味しそうに見えません。
 それを言いたいばかりの証拠写真ですが、まぁ、ケルテスだったら撮りませんネ。^^;
 ついでに味とかも書いておくと、ちょっと本場チック過ぎて、日本の庶民にはちょっと『難しい』お味と言ったらいいのでしょうか…(笑)


 甥の顔から笑顔がちょっと消えてました。(汗)


 さ~て、「アンドレ・ケルテス」見たし、じゃあ「次ぎ行くか!」^^)v
 あっ、オープンにして走り出したのではありません。
 この日はギンギラギンのお日様で、いくらなんでもオープンなんかで走ったらすぐに熱中症になってしまいます。ルーフでマジ、目玉焼き焼けます。^^;
 いやっ、車中にこもったもはや尋常じゃないウルトラ熱気を外に逃がす為に屋根開けました。
 しかし、開口一発でどんな暑さも消えていくので、これはオープンカーの最大の魅力かもしれませんね。
 まっ、毎日、炎天下で野球の練習している甥にとってはなんでもないことなのでしょうけれど、オジサンの方がダウンしちゃいます。

 < Nikon D700 + AF-S NIKKOR 50mm F1.4G >

 ちなみに『メルシャン軽井沢美術館』今年の11月6日(日)をもって閉館らしいです。

7 件のコメント:

  1. 美術館いいですね。研究材料ですか?

    下から7番目(たぶん)の緑色がいいです。
    深緑に夏を感じます。
    この木の下に、古めいた木製のベンチか椅子を置いてみたい。そこで昼寝をします。

    最近、Flashなど少々やっているのでくりまんさんの写真をみると、とても使ってみたくなります。

    有料の写真は高いし、無料の素材にはあまり適当なのがないのですが、いつも写真を探してネットの中をうろついています。
    一般的に自分の写真をいじられたくはないでしょうし、「加工OKだよ」なんて気のいい人はそうそうはいませんよね。
    「自分で撮れ」って?(^^;)

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  2. 千絵さん、ドモです。

    別にいいですよ。^^
    どこかに出典さえ入れていただければ、写真はお好きに使っていただいてOKです。
    どんな加工だって、トリミングだってなんの問題ありません。

    7番目の写真。
    少し、いや、かなり分かりにくいのですが^^;、コンクリートの建物をツタが覆っているのです。
    そして、芝や木の幹が見えている下側は実は窓。
    半地下という形でカフェがあり、その窓がこちら側の景色を反射しています。
    なのでよく見ていただくと白いブラウスらしきものを着た人が薄っすらと見えていると思います。
    なので、古めいた木製のベンチか椅子を置いて昼寝をすると多分、「営業妨害!」と言って怒られてしまいます。(爆)

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  3. そういえば、千絵さんのブログにコメントが出来ないのでこちらに書いておきます。(笑)

    ご想像の通り、ブログリストは「Blogger」提供のガジェットです。
    随分と前からあったみたいのですが、ずっとまったく気がつかずにおりました。
    実はtubakiさんのブログ(一期一会)で見かけて、便利そうなのでそのスクリプトの所在をお尋ねをしたら、Bloggerに標準であると教えて頂きました。(汗)
    なにより、更新を時系列的にソートしてくれるのでありがたいです。(逆に更新していないブログは目立っちゃいますけどね!^^;)
    まあ、時々、タイミングでリストに更新が反映していないこともままありますが、それもご愛嬌。
    リストに反映されていない更新されていた記事を見過ごし、次のタイミングで「あっ、その前も更新されていたんだ!」とむしろ嬉しい誤算です。(笑)
    ちなみに千絵さんのタイトル「手の打ちようナシ」の記事、削除されちゃったのでしょうか?「Not Found」になってしまいます。(汗)

    まだまだ、もろ手上げて絶賛するほどでもありませんが、「blogger」のブログシステム、日夜、改良されているので、使っているユーザーとしてもなかなか魅力的です。^^)v

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  4. こんばんわ。

    いつ行かれるかと楽しみに待っていました。
    しかもオープンカーで軽井沢

    ステキ!ですw

    で、ケルテス
    僕なんかが見ても良く分かりませんでしたが
    成る程、ポイントは影なんですね。
    言われてみればそんな気がする… 錯覚?ですねw

    では之からも素敵なお写真で楽しませて下さい。

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  5. こんばんわ!隊長^^)v

    結局、最終日になってしまいました。
    「オープンカーで軽井沢!」
    違います。思い切り御代田です。(笑)

    ブタペスト、そしてパリの時代の写真は影を積極的に撮った写真が多く見受けられました。
    ニューヨークに渡ると少し作風が変わりますが、でも、構図の美しさは一緒。
    高い場所から見下ろしたような俯瞰写真も特徴的で、被写体を幾何学的に写しているところなんかも印象的でした。
    配置するバランス感覚がいいのだろうなぁと思います。

    そういえば最近、写真を全く撮っていません。(汗)
    暑いのも嫌ですが、雨ってのも困りますね。

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  6. 「手の打ちようナシ」は、どこかへ消えました。

    くりまんさんのところのまねをしようとしたところまではよかったのですが、再構築を自動でやろうと思って失敗しました。ブログがなくなるほどの悲劇でした。

    昔から使っていることや、テンプレートからCSSまで全部自分で作ったこともあり、しつこい愛着心(ヘンな愛着心かも)があるのですよ。
    だけど、いつか潮時を迎えるのかもしれません。
    人生と同じように・・・

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  7. 千絵さん、ご愁傷さまです。^^;

    そうですか、「手の打ちようナシ」は、どこかへ消えてしまいましたか。
    でも、一連の流れとタイトルで記事の中身は分かるような気がいたします。(汗)
    まぁ、けれど、慣れ親しんだシステム、ここはもうひと踏ん張り頑張ってください。
    なせばなる。なさねばならぬ、何事も。
    いやいや、人生、まだまだ長いです。^^)v

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